Top
Entertaiment
INFORMATION
ロゴ logo
バー

Q.

 中日―横浜戦(5月6日)で審判に暴行した監督、選手や、巨人―阪神戦(6月7日)で、タイム中の打者にボールを投げた投手が処分を受けましたが、いずれも、当事者に対する事情聴取をせずに処分内容を決めたと報道されていました。なぜ事情聴取をしないのですか。
(横浜市・会社員、男性)=同様の質問多数


 
2000年7月21日


A. 
 5月6日の中日―横浜戦で、中日の星野監督、立浪、大西両選手が審判に暴力を振るった件、6月7日の巨人―阪神戦で巨人のメイ投手がタイム中に打者に向かってボールを投げた件については、このホームページの「会長への質問」にも多くの反響がありました。「質問」というより「意見」「主張」がほとんどでしたが、5月6日から5月末までに寄せられた407件の「質問」のうち、約320件は中日の監督、選手への処分に関するもの、6月7日から6月末までの439件のうち約310件はメイ投手への処分に関するもので、ファンのみなさまの関心の高さを実感しました。

 私は1998年3月に会長に就任して以来、こうした問題が起こるたびに、再発防止を期して制裁を科したり、対応策を講じてきたつもりですが、それが徹底せず、トラブルがなかなか無くならないことに対しては、会長としてたいへん残念に思いますし、ファンのみなさまにお詫びいたします。理事会での議論などを通じて、引き続き再発防止策を模索しているところです

 今回いただいたご意見は、どちらのケースでも、内容は千差万別で、処分が重過ぎるというもの、逆に軽過ぎるというもの、審判に問題があるというもの、裁定を決める過程に疑問があるというもの、といろいろでした。今後の参考にさせていただきます。

 「裁定を下す前に当事者から事情聴取を」という意見はよく聞きます。しかし、現実にはなかなか難しい問題です。

 ひとつには、時間的な制約があることです。たとえば暴力行為など出場停止を伴うようなケースでは、翌日の試合前に制裁内容を決めるのが原則です。事情聴取をするとなるとそれなりの時間がかかり、次の試合までに結論を出すことは難しくなるでしょう。裁定が出るまでは出場を認め、裁定が出た時点から出場停止というのでは、制裁が実効のあるものにならないと思います

 もうひとつ、仮に当事者から事情聴取を行うとして、双方の主張が食い違った場合、それをどう評価し認定するかという問題もあります。

 七月三日に開かれた連盟理事会では、私は「事情聴取したほうがよいというのが球界の総意であれば、上記のような課題をクリアできるよう、皆さんが納得できるような手続きをきちんと理事会や実行委員会などで決めていただきたい」と理事の皆さんにお願いし、今季はこれまでのシステムで対応していくということで、ご理解いただきました。

 事情聴取と関連して、今回のメイ投手の処分について、「たまたま会長がテレビを見ていただけで制裁を決めるのはおかしい」「会長が見ていなければ罰せられなかったのか。それでは不公平だ」との批判がありました。また、「品位に欠けるという理由で制裁を科すのなら、他にも品位のない言動をしているものは大勢いる。それも罰しなければ不公平」という意見もありました。

 たしかに、ルールの遵守を徹底させるには、ルール違反は細大漏らさずすべて厳格に処分するのが理想でしょうが、現実には100%完全に“取り締まる”のは無理です。しかし、「一罰百戒」という言葉もあります。スポーツを愛する人ならば、不公平だと批判する前に、今回の処分の意味をよく吟味して、「テレビで中継していようがいまいが、誰かが見ていようがいまいが、ルール違反や不品行はしない」と考えるのがスポーツマン精神ではないでしょうか。




Copyright(C)2000 The Central Baseball Organization All Rights Reserved.